バスで国境越えしてモスタルへ
2018年10月15日後半。バスで国境を越えてクロアチアからボスニアヘルツェゴビナへ。日本人の団体旅行だとあまり厳しくは調べられず、パスポートを渡してスキャンして終わり。ただ、近隣のヨーロッパ人の若者が一人で国境を超えようとすると徹底的に調べられるらしい。理由は麻薬の密輸が多いからとのこと。
こんな感じで調べられる。トランクはもちろん、車の下まで潜りこんで調べるらしいので、まるで車を修理しているように見える。
ボスニアヘルツェゴビナはイスラム教の国だが、国境を超えたばかりだとまだカトリックの教会が多い。しばらく走ってモスタルの街に近づくと、段々とイスラム教のモスク(教会)が多くなってくる。
ボスニアには聖母マリアが出現した聖地があるということで、キリスト教徒も多く訪れるらしい。ただ、バチカンには公認されておらず、バチカンが公認しているマリア出現地はポルトガルとされている。
ここでも戦争の爪痕が
しばらく走ってモスタルの街に到着。ユーゴスラビア時代の内戦の後がまだ残っている。こちらは弾丸で蜂の巣状態になった民家。当時の戦闘の激しさがうかがえる。
モスタルの旧市街は東南アジアのような雑多で活気ある雰囲気
現在のモスタルの旧市街は観光地化しており、街は活気に溢れている。スロベニアやクロアチアに比べ、東南アジアのような雑多な雰囲気が残っているのが面白い。
お土産物屋が多数ある。金細工や織物系が多くて、トルコのバザールに似ている。
街のシンボルモスク:コスキ・メフメット・パシャとスタリ・モスト橋
コスキ・メフメット・パシャという大きなモスクの横にはミュージアムもあり、モスタルにかかる橋が内戦で爆破される映像も見ることができる。ちょうど礼拝の時間だったようで、アザーという礼拝の声が放送されていた。「アラーは偉大なり、アラーの他に神は無し」というような内容らしい。
こちらが爆破されたスタリ・モストという橋。内戦後に修復され、イギリスの皇太子もお祝いに訪れたとのこと。
川の水は綺麗で透き通っている。魚釣りを楽しむ人も見られる。たまに橋から飛び降りるパフォーマンスもやっているらしい。
こちらは内戦を忘れないための記念碑。活気を取り戻した街のなかに、戦禍の痕跡はまだ残っている。
特に危険を感じるような所はないが、観光地周辺はスリのグループがうろついており、観光客の財布を狙っているとのことなので注意。
本日の観光はこれで終わり。今日はモスタルのホテルで一泊し、明日はクロアチアのドブロヴニクを観光する。続きはこちら。
バルカン半島ツアー旅行記
1日目:バルカン半島へいざ出発!イスタンブール空港での乗り継ぎ(トルコ)
2日目前半:ブレッド湖の牧歌的な風景にヨーロッパを感じる(スロベニア)
2日目後半:中世の貴族も楽しんだポストイナの巨大鍾乳洞に潜入(スロベニア)
3日目前半:青く澄み渡ったプリトヴィッツェ湖群国立公園の湖……は大混雑!(クロアチア)
3日目後半:アドリア海を望むザダル旧市街は裏路地の宝庫(クロアチア)
4日目前半:港町シベニクと世界遺産古都スプリットを歩く(クロアチア)
4日目後半:戦禍の爪痕残る都市モスタル(ボスニアヘルツェゴビナ)
6日目:壮大な山々に守られたコトル市街地と大聖堂(モンテネグロ)
7日目前半:鷲の末裔が住む街・アルバニアのクルヤ(アルバニア)
7日目後半:旅の終点ティラナは綺麗な近代都市(バルカン半島ツアー7日目後半 アルバニア)