【本の感想】「スミスチャートとは」 – スミスチャートの概要、見方をシンプルに解説

投稿日:2019年11月6日
最終更新日:2021年3月14日

評価: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆

概要/あらすじ(Amazon内容紹介より引用)

この本は、これからスミスチャートを学ぶ人、あるいはすでにスミスチャートを利用しているけど分からないまま使っている人、そのような人のための本です。スミスチャートの使い方にも触れていますが、それ以上に「そもそもスミスチャートとは何なのか」を理解するための本です。

スミスチャートをこれから勉強する人は、この本を読むことで、スミスチャートをスムーズに理解出来ることでしょう。また、すでに実務でスミスチャートを使いこなしているけれど、なぜそうなるのかは分からないという人は、この本を読むことで、ああそういうことだったのか、と納得がいくことでしょう。

この本では、他の書籍やWeb資料では十分に説明されていないことが多い内容を丁寧に説明することを重視しています。

 

レビュー

0からスミスチャートを勉強し始める時にオススメ

最近はPCIeなどの基板上の信号も高速化してきて、デジタル回路屋も高周波の知識が必要になってきている。私はスミスチャートの存在は知っていたが、学生時代に習った記憶もないし、どうやって見ればよいかもよくわからない…と思っていたところ、Kindleで見つけたのがこの本。

前提知識0だったが、スミスチャートが何を意味しているのか、どういう風に見ればよいのかということシンプルに解説してあるため、スミスチャートの概要と見方をつかむことができた。

高周波回路の初学者や、私のように「スミスチャートって何?」という疑問を持っている人にはオススメしたい本。ただし、前提知識0とは言っても、インピーダンスやリアクタンスなど、基本的な電気回路の知識は必要になる。

 

実際の設計をする場合はやや足りないかも

本の説明文にあるように、スミスチャートとはどんなものかを理解するにはちょうど良い本だが、実際の高周波回路設計で、どのように使っていくかという例は載っていない。

もちろん、スミスチャートでインピーダンス整合をとる時に、どの素子をどういう風に入れるかという話は書いてあるが、実際の設計の流れやノウハウ的なことは書いてない。(そもそもそういった内容はこの本のスコープからは外れていると思うが)

スミスチャートを使った実践的な高周波回路の設計を学びたい人は、この本をとっかかりにして、より詳細な内容の本にステップアップすると良いかなと思う。

 


投稿者: wakky

映画と旅行が大好きなエンジニア。お酒、ゲーム、読書も好き。

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