【本の感想】「蛇行する川のほとり 恩田陸」- 哀しくて切ない少女達の秘密とは

投稿日:2020年4月23日
最終更新日:2020年9月26日

評価: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆

蛇行する川のほとり (集英社文庫)

※結末についてはっきりとしたネタバレはありませんが、作中のいくつかのシーンに触れています

概要/あらすじ

少女たちが胸に秘めた過去の事件の真相とは… 美術部の憧れの先輩・香澄と芳野から、夏の合宿に誘われた毬子。胸躍らせて合宿先に向かった毬子を待っていたのは、遠い日の殺人事件の秘密。真犯人は? 少女たちの夏を描く傑作ミステリー。(Amazon紹介文より)

 

レビュー

ささやかな日常の裏に見える影の不気味さ

平凡な少女と、綺麗な憧れの先輩二人との合宿。少女たちのキラキラした楽しい夏休みのストーリーと思いきや、謎の少年の登場や先輩たちの不穏なやり取り、不気味な仮面など、川のほとりの家を舞台に不穏なストーリーが展開されていく。

高校生らしい爽やかなやり取りの裏で得体の知れない何かがうごめいているような展開は、不気味ながらも先が気になり、どんどんページをめくってしまう魅力がある。

序盤は香澄、芳野の先輩二人の口調が高校生にしては大人びすぎている気もしたが、物語が進んで彼女たちの過去を知るにつれて、それも納得できた。

 

川のほとりの家に隠された哀しいけど美しい真実…

中盤から一気に物語の歯車が回り始め、衝撃的な展開がラストまでつづく。

少し展開が急すぎる気もしたけど、それぞれの少年少女に隠された過去や秘密が明らかになっていく過程はドキドキした。最後に真実が明らかになったときは「哀しすぎるだろこれ…」と思ったけど、終章の回想で香澄の秘めた思いが明らかになって、少し救われたような気持になった。

微妙に伏線回収しきれてないところもある気はするが、大きなモヤモヤもなく、少し哀しい余韻が残る切ないミステリー小説だった。

1+

投稿者: wakky

映画と旅行が大好きなエンジニア。お酒、ゲーム、読書も好き。

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