Raspberry Pi 4 + OV5647カメラモジュールで写真（静止画）を撮る
前回、OV5647というOmniVision社製イメージセンサーを搭載した以下のカメラモジュールをラズパイに接続し、テストを行った。
今回は、カメラモジュールで写真（静止画）を撮ってみたいと思う。今回もデフォルトでRaspberry Pi OSにインストールされているlibcameraを使う。写真の撮り方はいくつかあるが、まずはlibcamera-jpegというコマンドで写真を撮ってみる。なお、今回もSSH接続はせずに、ラズパイにモニター、キーボード、マウスを接続してGUI上から操作を行った。
なお、今回の内容はラズベリーパイの公式ドキュメントのlibcamera-jpegの情報を参照しながら進めた。
https://www.raspberrypi.com/documentation/accessories/camera.html#libcamera-jpeg
実行環境
Raspberry Pi 4 Model B
Raspberry Pi OS (Bullseye)
カメラモジュール（OV5647）
とりあえず写真を撮ってみる
libcamera-jpegで写真を撮影する場合に必要な最低限は以下のコマンド。これでコマンドを実行したディレクトリにcameratest.jpgという名前でjpegファイルが保存される。
libcamera-jpeg -o cameratest.jpg
このコマンドで写真を撮影すると、カメラモジュールの最大解像度で写真が保存される。OV5647だと2592 x 1944ピクセルが最大なので、このサイズでjpegファイルが保存されていた。
写真のサイズを変えてみる
保存する写真のサイズを指定して撮影することもできる。–widthと–heightオプションをつければ、指定したサイズで写真が保存される。以下のコマンドでは640 x 480ピクセルでcameratest-small.jpgというファイルが保存される。
libcamera-jpeg -o cameratest-small.jpg --width 640 --height 480
以下が撮影してみた画像。色の具合をみたかったので、以前買ったラズパイ用のキットに入っていた抵抗値の早見表を、キットのケースに貼り付けて写真を撮った。
カメラの露出補正を使ってみる
camera-jpegでは、オプションでカメラの露出補正も実行することができる。以下のように–evオプションの後に補正値を設定することで露出補正ができる。露出補正は-1.0～1.0の間で調整でき、負の値だと暗くなり、正の値だと明るくなる。
libcamera-jpeg --ev 0.5 -o cameratest-bright.jpg --width 640 --height 480
比較のために、–evの値を0.5と-0.5にして比較してみた。以下のように、露出補正をかけることで画像の明るさが変わっている。
ちなみに、以下のように–shutter、–gainオプションをつければカメラのシャッタースピードやゲインなども設定できるらしい。
libcamera-jpeg -o cameratest.jpg --shutter 20000 --gain 1.5
ただ、こちらの設定値も色々いじっても画像に変化は見られず。OV5647のデータシートをちゃんと読んでないので、設定値が不正になっていたのだろうか。こちらはまた今度調べてみようと思う。
また、以下のように-tコマンドをつけると、previewが表示される時間を調整することもできる。単位はmsecなので、以下のコマンドではpreviewの表示時間は2秒に設定される。
libcamera-jpeg -o cameratest.jpg -t 2000
ざっくりとcamera-jpegの使い方はわかった。今回使ったcamera-jpegはjpegファイルで保存されるが、このほかにcamera-stillというコマンドがあり、こちらを使うとpngなど他のファイル形式が画像が保存できたり、イメージセンサーのrawデータを保存できたりする。
次回はこのcamera-stillコマンドを使って写真を撮ってみたいと思う。
日記まとめ
ラズパイで遊んでみた軌跡を以下でまとめてます。
