評価: 6点/10点満点 ★★★★★★☆☆☆☆
概要/あらすじ
離婚率が上昇し、家庭崩壊の時代を迎えた現代をいかに生き抜き、どのように夫婦の価値観を確立するのか。数多くの夫婦をカウンセリングしてきた著者が、夫婦関係の新しい構築方法を提案する。
レビュー
男女ともに違和感なく読める内容
著者は女性だが、書かれている内容は夫と妻の目線に立って中立的に書かれているので、男性の私でも違和感なく読めた。また、序盤の考察は科学的な研究結果に基づいているし、平易な表現で書かれているのでわかりやすい。
家計や使命の話はもう少し裏付けがほしい
しかし、家系や使命といった言葉が出てきたあたりは、少しうさんくさい。私の解釈だと、親の影響を知らず知らずのうちに受けているということだと思うので、感覚的にはわかるし、著者のカウンセリングの実体験の例もあるので説得力が無いわけではない。ただ、学術的な裏付けがあるのであれば、もう少しそれを丁寧に説明したほうが、すんなり納得できるかなと思う。
共感できる内容も多々あり
一方で、夫婦は鏡であるという話や、人間の中の天使と悪魔の話という話は思い当たる節もあり、これまでの自分を省みるきっかけにもなった。また、「今の行動や感情が、その後の未来を作っている」という言葉にはハッとさせられた。将来を悲観する前に、まず現在を見つめ直し、今できるベストをつくすべきだと気づけたような気がする。
全体としては「夫婦学」と言えるほど学術的な内容ではなかったが、今のありのままを受け止めて、良い未来を築けるように努力していこうというモチベーションを与えてくれる本だった。