満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
レビュー
※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、ゲームの展開やシーンについて触れています
冒頭からストーリーに引き込まれ、プレイを始めて大自然に引き込まれる
セールで安かった時に買ったインディーズのゲーム。ざっくりと感想を言うと、ちょっと微妙なところもあるけどかなり楽しめた。
まず、冒頭のテキストメインのストーリーは一見手抜きにも思えるが、ノスタルジックかつ切ないストーリーに心動かされる。たった数分の導入なのに、ここまでゲームに入り込ませるセンスに脱帽。
そしてゲームのメインともいえる山歩きパートも楽しい。山をトレッキングするゲームってあまりプレイしたことが無いので、しっかりつくり込まれた美しい渓谷の山を歩く体験は新鮮で楽しかった。
操作性はやや難があるが、不穏なストーリー展開が魅力
ゲームは基本的に地図とコンパスを見ながら、山を歩いて目的地に向かったり、探し物を探したりして進行していく。
地図とコンパスを見ながら進むのは本当に山を歩いているようでリアリティはあるのだが、地図を見ながらの移動するときの操作性に少しストレスを感じる。地図を見ながらだと綺麗な山の景色に集中できない面もあり、少しもったいない気もした。
ただ、それを差し引いてもお釣りがくるほど魅力的なストーリー展開。最初は大自然を楽しく見回る気楽なゲームかと思ったが、山で見た謎の人影や怪文書、奇妙な施設など、不穏で先が気になるストーリーが展開されていく。気づいたら夢中でゲームを進めていた。
ラストはちょっとモヤモヤ…
後半はシリアスで不気味な緊張感がある展開も多く「一体どうなるんだ?」とワクワクしながら進めたが、ラストは少し拍子抜けしたかも。予想外といえば予想外なんだけど、スッキリしない感じの終わり方。
プレイヤーに想像させるラストは嫌いじゃないんだけど、しっかり伏線回収されてない部分もあるように感じて、ちょっと雑さを感じてしまった。
ただ、大自然をトレッキングしながら謎を追いかけるゲーム内容は新鮮だったし、個性的なゲームであることには間違いない。クリア後にちょっとしたおまけがあるのも嬉しい。
激しいアクションなどがあるゲームではないので、人によっては序盤で退屈になってプレイをやめてしまうかも。ただ、このゲームの真骨頂は中盤のストーリー展開だと思うので、ストーリーが大きく動き始めるところまで進めてから判断することをオススメしたい。