満足度： 6点/10点満点 ★★★★★★☆☆☆☆
概要/あらすじ
名門映画学部・UCLA（カリフォルニア大学ロサンゼルス校）の映画学部に留学した著者の奮闘を描いた本。
レビュー
留学記としての面白さは抜群
UCLAへの入学までの過程や、入学してからの苦悩などは、単純に留学記として面白かった。そもそも、映画学部というのは何をしているところか全然知らなかったので、講義の内容やワークの内容を読んでいるだけでもワクワクして面白かった。
なかでも印象的だったのは、著者が監督として制作した「トランスフォーメーション」にまつわる話。撮影監督や俳優など、それぞれの生きざまが描かれており、アメリカの映画界を取り巻く人々のリアルな様子を知ることができた。
「コンテンツビジネス」への繋がりは薄いか
ただ、これらの経験から、表題にある「コンテンツビジネス」に繋げるまでの過程に関してはページ数が少なく、ビジネス的な内容にはあまり深く触れられていない。書いてある内容としてはコンテンツビジネスというより、コンテンツ制作の勘所であり、本のタイトルと少し相違があるような……。著者の過去の経験と、現在の仕事を無理矢理リンクさせて本にまとめたような印象を受けた。
コンテンツビジネスに興味がある人が読んで満足できるかは微妙だが、海外の映画学部に興味がある人には、留学記として読めば良い本だと思う。著者の入学年度から時間がたっており、入学などの具体的な手続きに関しては変わっているかもしれないが、コミュニケーションに関する内容などは不変的なものだと思う。映画の仕事に興味がある人にもおすすめ。
