【映画感想】「バケモノの子 (2015)」 – 少年とバケモノ達の爽やかかつ壮大な冒険活劇

投稿日:2019年7月8日
最終更新日:2021年3月14日

評価: 8点/10点満点 ★★★★★★★★☆☆

あらすじ

人間の世界とは別に、「バケモノ」たちが住む世界がある。渋谷の街と平行しているバケモノの世界「渋天街(じゅうてんがい)」に迷い込んだ少年・蓮は、バケモノの熊徹に出会った、蓮は強さを求めて熊徹の弟子となり、九太という名前を授けられる。ぶつかり合う2人だったが、いつしか本当の親子のような絆が芽生える。すっかり青年に成長した九太は、偶然にも渋天街から渋谷へ戻り、高校生の少女・楓と出会う。彼女との出会いにより、九太は一度離れた人間の世界に心を惹かれていく。そんななか、渋谷と渋天街の2つの世界に危機が迫っていた……。

 

レビュー

※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、映画の展開やシーンについて触れています

渋谷と異世界が入り混じる独創的な世界観

細田守監督らしく映像は美しく、渋谷とその裏にある異世界の描写が印象的。渋谷の雑多な雰囲気の中で、本当にありそうな異世界。独創的だし、個人的にも好きな世界観だった。戦闘シーンもさすがの作画で、引き込まれる。

 

ストーリーはやや駆け足か

映画の時間的にしょうがないかもしれないが、主人公がいきなり大きくなりすぎてちょっと話に取り残された感はあった。とはいえ、その後の九太の色々な決断も、幼少期を見ているので感情移入はできる。しかし、もう少し大人になるまでの過程を丁寧に描いていたら、もう少し深く話に入り込めたかなとも思う。

それと七人の長老に会いに行くところが結構あっさりしていて、このシーン必要かな?と少し思った。これによって特別主人公が成長したかというと、ちょっと微妙な気もする。

 

青春や感動や興奮を詰め込んだ冒険活劇

青春シーンは微笑ましくもあり、自分の学生時代を重ねてどこか懐かしい気持ちにもなる。また、最後の展開もしっかり伏線回収していて、納得感があるストーリーになっている。全体的には荒い部分がありつつも、恋や父親との再会、長老を決める試合など、感動や興奮する場面はしっかり抑えている良作エンターテインメント映画だった。


投稿者: wakky

映画と旅行が大好きなエンジニア。お酒、ゲーム、読書も好き。

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