【Unity】Unity 1週間ゲームジャム お題「あつめる」:脳裏に焼き付いたゲームと、ランキングでは見えないもの

投稿日:2019年7月17日
最終更新日:2019年7月18日

激戦の1週間ゲームジャムの中で脳裏に焼き付いたゲーム

毎度恒例のUnity1週間ゲームジャム。毎回ゲームが増える傾向にあるが、今回はなんと350作品以上が投稿されている。最終日に発表されたランキング上位のゲームは納得のクオリティのものばかりだが、それ以外でも非常に印象的なゲームがいくつもあった。

今回は、個人的に素晴らしいと思ったゲームを紹介したいと思う。思ったより文章量が増えてしまい、多くのゲームは紹介できていないが、どれも個性的で印象的なゲームばかり。もし未プレイのものがあればぜひプレイして頂きたい。そして最後にランキングについて思うことを少しだけ書いた。

この記事を書くモチベーションにもなった寸前みやこさんの記事にならい、各ゲームには勝手に賞を創設して、勝手に送らせて頂いた。(作者の方々のページからアイコンを引用させて頂きました。アイコンをクリックすると各ゲームのページに飛べます)

 

ノスタルジーMAX賞:惑星のそうじや

作者:ひばりさん

ちょっぴり寂しさを感じるメロディのBGMや夕方を思わせる背景、錆びついた手すりの屋上など、ノスタルジック感がMaxなゲームである。三度の飯よりノスタルジーが好きな私の感性をくすぐらないわけがない。

フワフワした独特の浮遊感が特徴の操作感も、とても気持ちよく感じた。それにマウスだけでプレイできるのもユーザーフレンドリーだと思う。

タイトルの「惑星のそうじや」もなんだか語感が良い。ひらがなで「そうじや」。良い。

 

にじみ出る哀愁賞:戦場のメカニック

作者:ぐていさん

ゲーム開始と同時にバッハのG線上のアリアがBGMとして美しく流れるなか、数々のロボットたちが朽ち果て、降り注いでくる。そのなかで壊れたロボットをひたすら直し、再び戦場に送り出す。ゲーム内容からしてもう哀愁がMaxであり、修理したロボットたちや戦闘の行く末が気になってしょうがない。

効果音の小気味よさやゲームとしての面白さもさることながら、個人的にはこの独特な世界観にくぎ付けになった。スタイリッシュでおしゃれなゲームや、可愛らしくてファンタジー感があるゲームは数多くあったが、ここまで哀愁漂うゲームは私がプレイした中では他に無かった。そしてロボットが組みあがった時のメチャクチャ感もシュールで面白い。

この世界観は他の人には出せないと思うし、グラフィックへのこだわりなども感じて、プレイした後もとても脳裏に焼き付くゲームだった。

 

これ俺の好きなやつだ賞:さらば わがだいち

作者:だー1さん

「せがれいじり」的なグラフィックの世界観が私の好みにジャストフィット。戦闘前に自分で部隊を編成して出撃するパートも楽しくて、短い時間内でパーティを選ぶスリルもある。

さらに戦闘パートも、私が昔好きだったゲーム「半熟ヒーロー」や「どっちメチャ」的なワチャワチャした操作感で、プレイしていてとにかく楽しい。私もアラサーに差し掛かり複雑な操作を覚えるのがおっくうになってきたのだが、クリックだけで遊べるのも嬉しい。いろいろな面で私の好みにフィットしたゲームだった。

ただ、私の壊滅的なゲームセンスの無さにより、いまいちスコアは伸びず。ランキング上位の人はやたらタイムが短いけどどうやってるんだろう? 色々とパーティ編成など研究したくなるゲームである。

 

狂気&奇襲賞:くだものあつめゲーム

作者:ぴーちんさん

かわいらしいイラストからの狂気。とにかく狂気。そして周回プレイのときの衝撃。その発想は無かった…と今回のゲームジャムで一番意表を突かれた作品。

こういうゲームという枠にはまらない自由な発想の作品に触れたときは、とても脳裏に焼きつく。短編のゲームをつくるうえで、人を驚かせる奇襲戦術の強みを改めて認識したような気がする。

とにかくまずプレイしてみてほしい。絶対にどうぶつを全滅させてはいけない。絶対にだ。

 

 

光の魔術師賞:タイトル思いつきませんでした

作者:ポトフさん

「タイトル思いつきませんでした」というタイトルが逆に新鮮。芸術家が自分の作品に「無題」とかつけるパターンにちがいない(ちがう?)。

素晴らしいと思ったのは、はかなげな雰囲気を丸や三角といった単純な図形と、光の加減でかもしだしていること。綺麗なグラフィックのゲームは他にもあったが、シンプルな美しさという意味ではこのゲームが一番印象に残ったし、単純な図形と光の加減でこんな美しいゲームがつくれるんだなぁと感動した。まさに光の魔術師、1週間ゲームジャム界のフェルメールである。

私は今までゲームづくりで光に関して深く考えたことはなかったが、今後は自分のゲームづくりでも光による演出を活かしたいと強く思った。

 

ハードボイルドスリリング賞:DustDays

作者:しゃちょさん、北島陽さん、Yusuke Kurodaさん

どことなく探偵小説の表紙のような独特の画風の作品。BGMやグラフィックから、ハードボイルドで怪しげな雰囲気が漂っている。

だるまさんが転んだ的な要素を取り入れているのも個性的で面白かったし、スリルがあってドキドキする。

とにかく「かっこいい」とか「かわいい」だけでは表現できない「味のある」ゲームだった。私もゲーム作りをするうえで「味のあるゲームだねぇ」と言ってもらえるようなゲームを目指したい。

 

余談:ランキングでは見えないもの

最後にちょっと余談だがTwitterを眺めていたら、自分のゲームの評価結果にモヤモヤっとしている人をちらほら見かけた気がする。

でも、評価結果は大勢の評価が平均化された点が出ているもの。大勢に評価されなくても、ひとりひとりの胸に突き刺さるゲームは人によってもちろん違うし、自分のつくったゲームを気に入ってくれる人はきっといると思う。もちろんランキングに入っているゲームが素晴らしいことは言うまでもないが、平均点が高くなくても誰かの心に突き刺さったなら、それは素晴らしいゲームといってもいいはず。1点をつけた人がたくさんいたとしても、誰かが5点をつけてくれているかもしれない。

長々と書いたが、何が言いたいのか私もよくわからなくなってきたので、結論は「みんな違ってみんな良い」ということで。笑

最後に、ここまで巨大に膨れ上がった1週間ゲームジャムを主催・運営して頂いているnaichiさんに敬礼。お疲れさまでした。


投稿者: wakky

映画と旅行が大好きなエンジニア。お酒、ゲーム、読書も好き。

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