満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
日本人なら誰もが知っている、竹取物語(かぐや姫)を、8年もの歳月をかけて高畑勲監督がアニメ化した映画。
感想
まず絵のタッチが柔らかくて、映画の間中、絵本をめくり続けているような感覚になる。興行的にはあまり成功しなかったみたいだけど、映像作品としてはとても面白いなぁと。絵のニュアンスもシーンによって描き分けているのも芸が細かく、こだわりが感じられた。
かぐや姫が髪上げのお祝いから逃げ出したシーンでは、あえて荒々しい線で描くことで疾走感を出していて、とても印象的なシーンだった。登場人物も個性的で、ネットで大人気の(笑)御門をもちろんだが、個人的には童女がジブリらしいコミカルな動きで面白かった。
ただ、ちょっと前半は退屈というか、「眠たい」展開だな~と思ってしまった。あと、有名な話だけにオチはわかっているので、最後どうなるんだろうというドキドキ感はあまりなかった。それでも、結末がわかったうえで感動できたし、印象的なシーンも数多くあって、記憶には残るアニメ作品だった。