12/5の土曜日に行ってきた国際ロボット展レポートのラストです。前回の記事はこちら。今回はサービスロボットゾーン編。
※以下の写真は、許可を取った上で撮影したものです。
AMED(ロボット介護機器開発・導入促進事業)
ロボットの介護機器に関する開発をしている企業10社の共同ブース。↓こちらの展示だけが、一見、人型アンドロイドの展示に見える。(会社名忘れました、すみません・・・)
が、実はメインのテーマは補助スーツ(アンドロイドが着ている黒いベストのようなもの)の評価のためにアンドロイドを使用している、というのが正解。重いものを持ち上げるための補助スーツ、パワードスーツの展示は多くあったが、その性能を定量的に評価しようとしてるという話を聞いたのはここだけだったように思える。「作業が楽になる」と言うのは簡単だが、どの程度負担が少なくなったかちゃんと評価するべきだろうという説明をしていただいて、確かにそのとおりだなぁと思った。
これからスーツの購入を検討している人たちも、どういう視点で導入するスーツを決めるべきかわからない部分があると思うので、それを決めるための指標のようなものができれば導入が進むのかなと。
東京都立産業技術研究センター
こちらは、介護施設を自動で巡回し、夜間に徘徊している人がいないかを調べる見守りロボット、アイミーマ。
誰かを発見した場合、すぐ現場にかけつけなくても画面越しにナースステーションから話ができたり、夜間充電不要の大容量バッテリーを搭載したりと、なるべく介護者の手間をなくそうとする工夫が見られたのが印象的。デザインもシンプルでかわいい(?)感じで、できるだけ人に威圧感を与えないようにしてるのかなと思う。介護業界は慢性的な人員不足なので、ロボット技術が活躍できそうな業界のひとつだと思う。
PC KIDS
友達にしたいコミュニケーションロボット、というコンセプトのロボット。「人類を滅ぼさない人工知能の開発」という、なにかSFチックな語感がある文言が掲載されている(笑)
わりと表情豊かで、たしかに馴染みやすい雰囲気はある。配線むき出しのボディはもう少しなんとかしたほうが良いかと思うが・・・。人口知能の思考ルーチンの部分が一番のミソのようだが、時間が無くあまり話は聞けず。人間が発した言葉の解析にかなり時間がかかるようで、返答のレスポンスがかなり悪く、話しかけて5秒くらいしてから返事が返ってきた。ただ、デモの会話を聞いていると、ちゃんと会話が成立していて、返答の内容も的外れなものは少ないように感じた。
大和ハウス工業株式会社
ロボットスーツ「HAL」の展示。(HAL・・・「2001年宇宙の旅」となんか関係あったり?笑)
腰に巻きつけるタイプのロボットスーツの展示は多数あったが、大和ハウスさんのスーツが最もコンパクトだったかなと思う。他の会社だと、腰のスーツ+バックパック という構成も多かったが、こちらのスーツは腰周りだけで完結している。重量の軽さや取り付けの簡単さでも他社に比べて利点があるに見えた。個人的には、今回みた展示の中では最も使いやすそうなロボットスーツだと思った。
超人スポーツ協会
こちらは、ヘッドマウントディスプレイを付けて、自分の身体を動かしながら仮想のモンスターと戦うことができるゲームの展示。遊んでいる人だけでなく、周りのひともディスプレイを見てゲームの様子を楽しむことができる。
ロボットというよりVR(ヴァーチャルリアリティ)の展示でしたが、なかなか面白かった。広いスペースが必要なので家庭用ゲームとして実現するのは難しいかもしれないが、テーマパークのアトラクションや、アーケードゲームに応用できればかなり面白いと思う。ちなみに超人スポーツ協会というのは、スポーツとテクノロジーを組み合わせて新たなスポーツを生み出そうという組織らしい。VRを組み合わせたスポーツってかなり面白そう。今回の展示ではディスプレイで見ているだけでも面白かったので、ビジネス的な意味でも、十分お客さんを集めることができるスポーツが生まれるのではないかと思う。
2015/12/9追記
2015 国際ロボット展レポートのまとめをアップしました