満足度: 8点/10点満点 ★★★★★★★★☆☆
レビュー
※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、映画の展開やシーンについて触れています
伝説的なロック歌手の生涯
伝説的なロック歌手であるエルヴィス・プレスリーのマネージャーであったトム・パーカー大佐の回想という形で、エルヴィスの生涯を描いた映画。
名前はよく聞くし伝説的なアーティストということは知っているが、詳しいことは知らなかったので予備知識はあまりない状態で鑑賞。ただ、エルヴィスに詳しくなくても濃厚な人間ドラマに引き込まれたし、「Blue Suede Shoes」や「Hound dog」など、よく聞く曲も多くて十分に楽しむことができた。
時代に翻弄されたエルヴィスの生き様
白人と黒人が隔絶されていた時代に、黒人のような歌い方で注目と人気、そして批判も集めたエルヴィスの生き様。映画なのでちょっと誇張され過ぎているように感じた部分もあったが、短い生涯の中に数多くのドラマが詰まっており、159分の映画時間でも駆け足に感じた。
観終わった後は少ししんみりしてしまったが、エルヴィスの生涯を知った上で本人の映像を使ったラストのライブ映像を見ると、胸にじわっとこみ上げるものがある。
トム・ハンクス演じるトム・パーカー大佐は悪徳プロデューサーとして有名のようだが、この映画では単純な悪役ではなく、ずる賢さがありつつ人間としての弱さを持っている人物として描かれている点も、映画に深みを与えている気がした。
エルヴィスのファンはもちろん、名前しか知らない…という人でも楽しめる人間ドラマだと思う。