満足度: 7点/10点満点★★★★★★★☆☆☆
レビュー
※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、映画の展開やシーンについて触れています
遭難をでっちあげてメディアで儲けるはずが…
3人の若者が共謀し、雪山で遭難した振りをしてメディアに生還の体験を売ってお金にしようとするが、本当に遭難してしまったことから歯車が狂い始めて収集がつかない展開に…という映画。あまりこういうストーリーの映画は観たことなかったので題材は新鮮だった。
アクアマンでおなじみの俳優ジェイソン・モモアが脇役として出演している。正義のヒーロー的なイメージが強かったが、粗暴で金にがめつい役もなかなか板についており新しい魅力を発見できた気がする。
ダメ人間たちがドツボにはまっていく様が悲惨
貧しいアメリカの田舎町でストーリーが展開されるが、主要な人物はなかなかのダメ人間が多く(主人公の兄弟の弟は少し不憫だけど)、あまり感情移入はできない。ただ、嘘を塗り重ねて収集が付かなる状況って現実にもあると思う。後に引けなくなったときの焦燥感や脂汗を書く感覚が伝わってきて、なんだかソワソワしてしまう映画だった。
主人公の兄弟と、兄のガールフレンドの3人がどんどんドツボにはまっていく姿はなかなか悲惨なのだが、先が読めなくて気になる展開ではあるので、なんだかんだ最後まで飽きずに観ることはできる。
最後で畳みかける展開。もうぐちゃぐちゃだよ!
後半はもうなんというか…ぐちゃぐちゃ。最初の嘘からどんどん事件が大きくなり、行きつくところまで行ってしまう。そしてまた嘘を重ねる。嘘を嘘で重ねる映画の終わり方としてはまとまっているとも言える。
「おもしろかった!」と言い切れる映画では無かったけど、内容的にはそれなりに印象的だし時間も100分程度と短めなので、サクッと観るには良いかな。