満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
レビュー
※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、映画の展開やシーンについて触れています
田舎町を襲う不可解な現象
田舎町で牧場を経営しているヘイウッド家だったが、ある日突然空から異物が降り注いでくる謎の現象に襲われる。ヘイウッド家の長男であるOJは空に「何か」がいることに気づき、妹のエメラルドと飛行物体の撮影に挑む。しかし、やがて事件は町全体を巻き込む事態に発展する…。
映画の予告編から漂う不穏な空気が公開前から気になっていたので、公開からしばらくたってやっと劇場で鑑賞。
空にいる「何か」と動物を巡る暗い過去の不穏さ
ヘイウッド家を襲う謎の現象、とある動物ドラマを巡る暗い過去、そして空にいる「何か」の正体。どれもが不穏でおどろおどろしく、映画の画づくりや雰囲気も無機質で、どこか暗さを感じる。
個人的にこの不穏さにはかなりドキドキして心をかき乱されたし、なんだか怖いけど真相が知りたい…という気持ちになる。映画の時間は131分とそこそこ長めだが、映画の世界に入り込んで終盤まで前のめりで観てしまった。
ちなみにちょっとだけだがビックリするようなシーンやショッキングなシーンもあるので、そういう表現が苦手な人は注意。
終盤の展開にやや戸惑う
この手の映画にありがちなのが、風呂敷を広げたもののモヤッとした感じで終わる…というパターンなのだが、この映画は(細かい部分はおいといて)しっかりとオチがついている。オチがついているのは良いのだが…中盤までの不穏さから一転して、かなり映画の雰囲気が変わる。
このあたりは好みがありそうだが、個人的には最後までダークな雰囲気を貫いてほしかった。あと、終盤の展開に対して、中盤までのエピソードがイマイチ伏線として弱いというか、こじつけっぽく感じてしまった部分もある。
ということで終盤は少し戸惑ったが、映画全体としては予想のつかない展開でドキドキしながら観ることができて面白かった。2回観るとまた違う印象になりそうなので、Netflixなどで配信されたらまた見返したい映画だった。