満足度: 8点/10点満点 ★★★★★★★★☆☆
レビュー
※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、映画の展開やシーンについて触れています
隔絶された研究所で出会った女性型ロボット
世界最大手の検索エンジンの会社で働くケイレブは、人前に姿を現さない社長・ネイサンの別荘に滞在するチャンスを得る。しかし、山奥の別荘を訪れたケイレブを待っていたのは、女性型ロボットのエヴァとの不可思議な実験だった。最初は戸惑っていたケイレブだったが、やがてエヴァに惹かれていき…というお話。
第88回アカデミー賞の視覚効果賞を受賞し、ファンも多い作品ということで前から気になっていたので鑑賞。
不穏な空気が漂うSFスリラー
ストーリーはケイレブとエヴァの会話実験を中心に展開していくが、研究所やネイサンの言い知れぬ不気味さが、序盤から不穏な空気を醸し出している。エヴァの造形はかなりメカメカしいのだが、不自然さは感じずに「ロボットが発達するとこんな感じになるのかな」と思わせるような雰囲気がある。
後半に進むにつれて不穏さは増していき、終始ドキドキしながら観ることができた。
もしかしたら我々の社会にも…と思わせる背筋が寒くなる怖さ
ラストは個人的にはなかなか衝撃的で、背筋が寒くなった。人工知能を取り入れたサービスが私たちの周りに増え始めたこの世の中で「人工知能が高度に発達したら何が起こるか?」というメッセージがあるように感じられる点も、ファンが多い理由かもしれない。
私もロボット系のSF映画は好きなのでかなり楽しめた。ただ人里離れた山荘で淡々とストーリーが進むため、やや地味な印象は受ける。このあたりは好き嫌いは別れるかもしれないが、AIやロボットを題材にした映画が好きな人ならきっと楽しめると思う。