満足度: 8点/10点満点 ★★★★★★★★☆☆
レビュー
※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、映画の展開やシーンについて触れています
開拓時代のグリーンランドでのサバイバルムービー
1900年代初頭、氷に閉ざされたグリーンランドで消息を絶った遠征隊が残した地図を回収するため2人の男が探検を行う。しかし想定外の事態に襲われ、命をかけたサバイバルが始まる…というお話。1909年にデンマークが行った極地探検に基づく物語とのこと。
なんの偶然か、ちょうどこの映画を観る直前に、北極を犬ぞりで探索する男性のドキュメンタリーをテレビでみていたため、この映画が目に留まってNetflixで鑑賞。映画冒頭から過酷な寒冷地の探検の緊迫感が伝わってきたが、最後まで緊張感がある展開で楽しめた。
飢えや猛獣も恐ろしいが一番怖いのは…
この映画の見どころは、なんといっても氷に閉ざされた極地で取り残された人間のサバイバルシーン。減っていく食料や犬たちとの別れ、迫りくるホッキョクグマの恐怖など色々と恐ろしい要素はあるのだが、やはり一番怖いと感じたのは極限状態で精神に異常をきたしていく人間の様子だった。
ネタバレになりそうなのであまり詳しくは書かないが、実際に極限状態になったらこういうことが起こるかもな~というリアリティがあったし、自分がこの状況になったら…と考えると実に恐ろしい。しかも実話をベースにしているというのがまたすごい。
映像は少し単調だがサクッとテンポよく観ることができる
基本的には氷に閉ざされたグリーンランドでのシーンが続くので(たまにデンマークでのシーンや回想も挟まれるけど)、映像としては少し単調な感じはする。ただ、映画の時間は1時間43分と短めでテンポも良いので、最後まで飽きずにサクッと観ることができた。
一点注意だが、この映画には犬ぞりをひくワンちゃんたちがたくさん出てくるのだが、サバイバルのためとはいえなかなか悲しい扱いを受けることになる。映画に深く感情移入するタイプ&犬好きの人は悲しい気持ちになるかもしれないので、その部分については映画と現実を区別して観た方が良いかも。
ちなみに、洋書ではあるがこの映画には原作の本がある↓
個人的には探検物の伝記などはかなり好きなので気になるが、当然ながら全編英語なので買ったとして読み切れるかは不明…笑 英語に自信がある方はどうぞ。