満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
あらすじ
2016年の南アフリカ。ロボットメーカーの天才エンジニア・ディオンは、世界初の「考えて、感じて、成長する」人工知能搭載ロボットの開発に成功するが、ストリートギャングにロボットを誘拐されてしまう。ロボットは「チャッピー」と名付けられ、ギャングのメンバーたちから危険な街を生き抜くためのスキルを学び、成長していく。しかしチャッピーのバッテリーは破損しており、寿命は残りわずか。追い詰められたチャッピーの生への執着が、ヨハネスブルクの街に奇跡を起こす。
リアリティのある近未来ロボットSF
私の好きな映画である「第9地区」や「エリジウム」などを手掛けたニール・ブロムカンプ監督の映画なので、前から気になっていた。監督はどうも南アフリカにこだわりがあるようで、今回の舞台も南アフリカのヨハネスブルク。
治安の悪化に対してロボットの警官を投入したというストーリーはリアリティがあるし、ロボットのデザインもメカメカしくてかっこいい。また、ヒュージャックマンが悪役を演じているのが新鮮で面白いし、意外と板についている。
ギャングスタに染まったチャッピーの愛らしさは必見
成長する人工知能がギャングに育てられるという内容は奇抜だし、ギャングのポーズや言葉遣いをマネするチャッピーは愛らしくもどこか笑えて、独特の魅力を持っている。最初は赤ん坊のような状態のチャッピーが成長するさまを順を追って見ていく構成になっているので、すっかり感情移入してしまった。ギャングの街に置き去りにされる荒修行のシーンは胸が痛くなるほど。
ディストピア的な結末は賛否両論?
ただ、結末があまりにもディストピア的というか、賛否両論ありそうな内容。個人的にはもう少しハッピーエンドでまとめた方が、作品の雰囲気に合っている気はした。しかしながら意外な結末になっていることは間違いないので、ぜひ自分の目で確かめてほしい。