【映画】大迫力の戦車レースと壮大な人間ドラマ – 「ベン・ハー Ben-Hur(1959)」

投稿日:2019年11月7日
最終更新日:2021年3月14日

満足度: 9点/10点満点 ★★★★★★★★★☆

レビュー

※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、映画の展開やシーンについて触れています

イエス・キリストが生きた時代の壮大な人間ドラマ

いつか見たいと思いながらも、212分という長さから敬遠していたベン・ハー。Netflixで配信されていたので観てみた。イエス・キリストと同時代に生きたユダヤ人の王子であるベン・ハーの数奇な運命を描いた映画。

ベン・ハーはもともとアメリカの大ベストセラー小説で、何度も映画化されている。その中でも最も有名なのが、アカデミー賞11部門を受賞した本作品。

まず、1959年の映画とは思えないほど作り込まれた衣装や舞台に目が行く。海戦のシーンなどは明らかに合成だとわかり時代を感じるが、その他の部分は今観ても十分通用するクオリティの映像になっている。

 

212分の長丁場だが見ごたえはある

映画の時間がかなり長く、ドッシリ腰をすえて観る必要はある。ただ、オープニングがやたら長かったり、途中で休憩や間奏曲のシーンが入ったりするのは逆に新鮮だった笑

名シーンである二輪戦車での競争はとても見ごたえがある。これをCG使わずにやってのけたのはすごすぎる。このシーンの撮影中に戦車が突っ込みカメラが大破した、という逸話もあり、並々ならぬ努力で撮影されたことがうかがえる。

ど派手なシーンだけでなく、幼なじみだったが立場の違いから衝突する主人公ベン・ハーと、ローマ帝国司令官メッサラの人間ドラマも見もの。演技は全体的に少し大げさで演劇チックではあるが、そのぶん登場人物の感情がストレートに伝わってくる。ベン・ハーの家族の末路はひどく、心が痛む描写もあったが、それだけ感情移入できていたということだと思う。

それにしても映画時間が長すぎる!と思う人は、前半後半の2回に分けて、別の日に観ても良いかもしれない。ちょうど半分あたりで休憩のカットが入るので、切れ目もわかりやすい。

 

アカデミー賞11部門受賞は伊達じゃない!キリスト教に興味が無くてもぜひ

内容的にはキリスト教色が強いストーリーになっており、キリスト関連のシーンは個人的には「ふ~ん」という感じで、あまり強く心惹かれるものは無かった。ただ、ローマ帝国全盛の時代の描写はしっかりと作り込まれており、世界史好きならきっと楽しめるはず。

キリストに関する描写抜きにしても、海戦のシーンや二輪戦車の競争シーン、ベン・ハーとメッサラを中心に進む人間ドラマなど、見どころ満載の映画となっている。

アカデミー賞11部門受賞は今なおアカデミー賞最多タイ記録であり、映画好きにもぜひ観てほしい作品。

 


投稿者: wakky

映画と旅行が大好きなエンジニア。お酒、ゲーム、読書も好き。

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