満足度: 5点/10点満点 ★★★★★☆☆☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
イタリアの小さな村で生まれたトトは映画に夢中。村の唯一の娯楽施設の映画館に通いつめ、映写技師のアルフレードとの絆を深める。アルフレードの助言に従い故郷を離れ、遠く離れた都会で歳を取ったトトだったが、アルフレードの訃報を聞き数十年ぶりに故郷に帰る……。
あらすじ
これイタリアの映画だったんだね。勝手にアメリカの映画かと思ってた。最初の方で、映画を観ている主人公トトの足を写したカットがあったが、意図がよくわからなかった。ごみが一杯落ちている雑多な映画館の雰囲気を伝えたかった? うーむ、よくわからん。
内容的には、映画万歳!という映画ではなく、人生や仕事について考えさせられる内容。この映画で、昔可燃性のフィルムが使われていたということを初めて知った。危険な仕事だったんだなぁと。
ちなみに、勝手に70年代頃の映画だと思ってたが88年の映画なのが少し意外だった。映画中の内容がトトの少年時代の回想シーン中心なので、古く感じたのかもしれない。
個人的には、アルフレードが壁に映画を写すシーンが印象的だった。また、このなごやかなシーンがその後の展開のショックを引き立たせている。
また、中盤のフィルムを届ける自転車の速度と音楽の速度が同期して遅くなっていく演出が面白かった。終盤で「俺の広場だ」を連呼するおじさんが再登ときはおぉ~と思った。
変わっていく故郷でも、変わらないものを象徴しているように感じた。ただ、私自身が若いせいか、この映画に対してあまりノスタルジーを感じることはできなかった。
あとヨーロッパの映画って嫌いじゃないが、雰囲気が自分にはちょっとハマっていないのかもなぁと思う。
そういう意味で満足度5点にしてるが、故郷に帰ってきたトトと同じ年齢になった頃にもう一度観てみると、違う感想を持つかもしれない。歳をとったときにまた観たい映画。