満足度: 6点/10点満点 ★★★★★★☆☆☆☆
レビュー
※結末についてハッキリとしたネタバレはありませんが、映画の展開やシーンについて触れています
乾いたメキシコの空気の中で繰り広げられるユルいドタバタ劇
犯罪組織の下っ端のチンピラであるブラッドピットが、メキシコで美しい拳銃「メキシカン」を巡って殺し屋に狙われたり、組織の人間に裏切りを疑われたり、すったもんだを繰り広げるコメディ風味のロードムービー。
拳銃を巡る殺し合いという殺伐とした内容や、色々な人間が入り乱れるドタバタしたストーリーの一方で、程よく気の抜けたブラピの演技とメキシコの気だるい雰囲気によって、映画全体にユルユルした空気が流れている。
雰囲気や拳銃を巡るストーリーは良いが詰め込み過ぎ?
美しい拳銃「メキシカン」に隠されたエピソードが明らかになっていく過程は魅力的だし、メキシコの乾いた大地をひたすら突き進むロードムービー的な流れは個人的には好き。
しかし、どうも全体を通してメリハリがないというか、盛り上がりどころに欠ける。コメディ的なやり取りやシーンもあるけどそこまで笑えるものは無かったし、ジュリア・ロバーツとブラッド・ピットのロマンス的要素も最後にちょろっとある程度。
ロードムービー、コメディ、ロマンスをメキシコという舞台に詰め込もうとしたら全体的に薄まってしまった…というような印象を受ける映画だった。
ブラッドピットの少し抜けたチンピラの演技もハマっているので、ブラピファンの人やメキシコの雰囲気が好きな人にはオススメしたい。