満足度:★★★★★★★★☆☆ 8点/10点満点
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
アル・パチーノが演じる主人公のトニーが、マフィアの世界で成り上がる様子を描いた映画。
感想
内容的にはかなり過激で、血なまぐさい。2時間半以上あるけど緊張感があるシーンが多く、飽きることはなかった。刺激が強いシーンも多いのでちょっと疲れたけど。特に闇社会の駆け引きが頻繁に繰り返されるのは個人的にかなり面白かった。
主人公のトニーは、欲の塊のような男。強欲な悪役ってよく描かれるけど、トニーの欲深さはかなりシンプルでわかりやすいし、突き抜けている。加えて、ただ悪いだけじゃなくて、家族思いだったり、女子供を殺すのを嫌がったりする人間臭さがキャラクターに深みを与えてると思う。
ストーリーを大きく分けると、前半はトニーが成り上がるまでを描いて、後半は成り上がってからの苦悩が描かれる感じ。前半は単純に派手な銃撃戦や、緊迫した取引のシーンが楽しめるけど、後半大金を手にしてから歯車が狂っていく様子もかなり悲壮感が漂っていて、グッとくるものがあった。ここでも感情に任せて暴走してしまって、後で後悔するうトニーの人間臭さがあったから共感できたと思う。
設定的にはよくあるクライム映画って感じもするけど、主人公のキャラ付けとアル・パチーノの演技が光る映画だったと思う。