満足度: 6点/10点満点 ★★★★★★☆☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
父親は失業中で、家族ともうまくいかず、日々鬱憤が溜まっている青年トニー。誇れるものはダンスの腕前で、土曜の夜のディスコではヒーロー。彼はディスコで出会った女性ステファニーの生き方に影響を受け、新しい自分に目覚めていく。
感想
なんとなく明るい華やかな映画をイメージしてたんだけど、かなり暗い映画だった。ディスコでの明るいシーンと対比して、暗さや悲しさが際立つ構成になっている。ディスコから帰ってきた次の日の朝の死にそうな顔とかも。
ダンスがうまい女性を誘ったのはいいけど、教養のなさや平凡な人生をバカにされる描写もかなり辛辣。ゲイをバカにしてたりするのも時代を感じる。今ならかなり慎重に描写しないと問題になりそう。楽しい雰囲気なのはダンス中のシーンくらいで、その他は終始シリアスな展開になり、笑うような場所もない。
ジョン・トラボルタが若いというか、青臭いって感じ。個人的にはジョン・トラボルタはパルプ・フィクションのときが一番かっこいいかな。若者のうっぷんとか葛藤を主題にしたシリアスな映画で、ダンスはそれを表現するための手段だと感じた。あまり気軽に楽しく観れる映画ではない。
ただ、ラストは希望が持てる内容なのは良かった。最後まであの感じだと救いが無さすぎるので。ダンスのシーンは今観るとちょっと滑稽にも見えるけど名シーンだと思うし、70年代後半のアメリカの若者の雰囲気が感じられるのも面白い。そういう古い空気に興味がある人は楽しめると思う。