満足度: 8点/10点満点 ★★★★★★★★☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
食糧難と環境変化により、人類は滅亡の危機に立たされていた。そんななか、人類の存亡をかけ、宇宙で新たに発見された未開地へ旅立つというプロジェクトが実行される。メンバーに抜擢された元エンジニアのジョセフ・クーパー(マシュー・マコノヒー)は、地球に残さねばならない家族と人類滅亡の回避の間で葛藤し、苦悩する。そして彼は家族に帰還を約束し、新天地を目指すことを決意して宇宙船へと乗り込むのだった。
感想
まず物理的な考証がそこそこちゃんとしてる。ワームホールが球だっていう説明についてはちょっと誤魔化された感じを受けたが、宇宙に特別詳しい人以外はあまり違和感は感じないと思う。宇宙空間の無音をしっかり表現してるのがすごく良いし、効果的な演出だと思う。そしてストーリー展開に無駄がない。マン博士が裏切るシーンが蛇足だって意見もあるが、ブラックホールに突っ込む理由付けとしては悪くなかったんじゃないかと。伏線を一つ一つ丁寧に拾ってるのも良い。
あと終わり方も素晴らしい。ああいう後の展開が想像(妄想?)できる段階で、最後まで見せないで終わる、っていう終わり方って好き。ストーリーを冷静に考えるとむちゃくちゃご都合主義だが、それを感じさせないのがすごい。SF映画って、観客にいかに違和感を覚えさせないかが腕の見せ所かなって個人的に思う。これは来年度のアカデミー賞で何かしらの賞は取るのでないかと。
ただ、話が淡々と進む感が過ぎて盛り上がりに少し欠けるような……。もちろん盛り上がるシーンが無いわけではないが、もう少しテンポをつけて派手な演出をしたシーンを入れると、メリハリがつくような気もした。それを差し引いても、素晴らしいSF映画だった。