満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
会計士のジーン(ジョニー・デップ)は娘のリンとロサンゼルス郊外のユニオン駅を降りる。すると突然警官を装った男女に娘を人質に取られ、ある重要人物を暗殺されるように命令される。
感想
まず、冒頭のシーンの目が動く熊のおもちゃが怖い。不穏なBGMとあいまって、これから始まる映画の不条理さを表しているようで、なかなかいい演出。
序盤はミステリアスな始まり方で、娘を人質に取れらた時はワクワクした(人聞きが悪いが)。暗殺のターゲットがわかったときは「あ~そういうことね」って感じで何となく事情がわかる構成。
全貌が見えてきたとき、じつは敵がかなり多いことがわかり、絶望感が増す構成も良いなと思ったただ、なぜ一般人に暗殺をやらせようとした理由の説明がなかったのが、いまひとつ腑に落ちない。
あれだけ暗殺の協力者が多いなら、プロのスナイパーに撃たせて逃走の段取りしっかりやればそれで良い気がするけど。劇中でも犯人グループが「スナイパーを雇っていれば……。」と言ってたが、「本当だよ」と思ってしまった。
またジーンが周囲に助けを求めようとして、もう少しのところでクリストファー・ウォーケンに阻止されるというシーンが多くあった。こういうもどかしいシーンって好きな人は好きなのかもしれないし、ハラハラ感はあるが、少しイライラするので私はちょっと苦手。
色々と文句を書いたが、全体的にはテンポよく話が進み「どうなるんだろう」というドキドキ感を味わえる映画。ジョニー・デップの憔悴しながらも反撃を模索する演技も良くて、物語に引き込まれる。映画の時間が90分と短いので、サクッと観れるのも良い。