満足度： 5点/10点満点 ★★★★★☆☆☆☆☆
（※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます）
あらすじ
古い家の台所の下に住み、暮らしに必要なものを人間から借りてくる、借りぐらしの小人たち。彼らは人間に見られないよう、用心深く毎日を送っていた。そんななか、14歳で好奇心旺盛な小人・アリエッティは、人間である 翔に見つかってしまい……。
感想
ジブリ映画はほとんど観ているが、アリエッティだけ観ていなかったので、以前金曜ロードショーで録画したものを見てみた。観る前の勝手なイメージだと、中盤でアリエッティがひょっこり出てくるのかと思ってたら、アリエッティはかなり序盤で出てきた。子供への配慮かどうかわからないが、虫がかわいくデフォルメされていた。まぁリアルだったらかなり怖いし。その一方で猫やネズミは割と凶暴に描かれており、ほどよく緊張感があった点は良かった。
序盤のシーンは冒険、って感じで昔のジブリっぽい雰囲気を感じる。また、アリエッティの家族が使っているポットから出るお茶に水面張力が働いている部分などが細部までこだわってるなーと。ただ、中盤の小人のためのドールハウスの説明が出てきたところのBGMがちょっと軽いというか、雰囲気と合って無い気もしたが。
あと、主人公の男の子が、おとなしそうな顔して結構サイコパスっぽい言動をするのが面白い。小人達の台所を勝手に破壊したり、小人に「君達は滅びゆく種族だよ」とか言っちゃうとことか。病気だからネガティブになってたのかもしれないし、子供の残酷性を描きたかったのかもしれない。まぁキレイごとばっかり言う主人公よりはマシかな。
ちなみに今作で悪役だったおばちゃんは、人間の汚い部分を見せつけられているようで、見ていて少しイライラした。悪者がわかりやすいのは良いんだけど、他のジブリ映画に出てくるような「愛すべき悪役」ではなかったのが残念。
基本的にはストーリーもまとまっていて、綺麗な話だったなぁという感じ。ただ、印象的なシーンはそんなになかったかな？
