満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
ファストフードの人体への影響を調べるため、制作者自身が実験台になり、一カ月毎日マクドナルドのハンバーガーを食べ続ける様子を描いた記録映画。
感想
普段はドキュメンタリー映画はあまり見ないけど、この映画は結構有名なので観てみた。あまり中立的な内容ではなく、ファストフードに批判的な立場を取っている。
まず、アメリカではドリンクやポテトにスーパーサイズっていう特大サイズがあることを初めて知った(笑)失礼な話だけど、観る前は大雑把で適当な感じのドキュメンタリー映画なのかなぁとか思っていた。でも、ふたを開けると開始前に徹底的に健康状態を調べ上げたうえで実験を行っているので、思ったよりしっかりとした検証になっている。このあたりも高い評価を受けた要因かな?
製作者の彼女がヴィーガン(動物の肉に加えて、乳製品やハチミツなどの動物性食品を取らない完全採食主義者)というのが何ともシュールで笑った。アメリカの肥満率が高いとは聞くけど、やっぱり大きな社会現象になってるんだな~と。「太りすぎた原因はマクドナルドにある」といって訴訟が起きたという話はいかにもアメリカらしい。ただし、それに対する街の声は「バカげてる」「それなら行かなければいい」という意見が多くて、そのあたりの感覚は日本人とあまり変わらないのかなと思った。あと、一部の学校の給食がクッキーやらフライドポテトだけしか無いってのはなかなかヒドいなぁ。
少し不満を言うと、自分でスーパーサイズ頼んでおいて途中で車から吐いたりするのは日本人の感覚としては「どうなの?」って思ったし、わざとらしい気はした。でもアメリカ社会の健康問題に一石を投じた功績は大きいのかなと。
蛇足だけど、こういうドキュメンタリー映画の説明シーンってうまくできてると思う。視聴者が想像しやすい映像を流しながら、説明と同期してちょうどよいタイミングで画を切り替えていくのってなかなか大変そう。視聴者が飽きないように、ちょっと面白い歌をちょくちょく挟んだりするし、イラストもいちいち作らないといけないし。