満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
盲目ながらも凄腕の剣士、座頭市の活躍を描いた映画。座頭市シリーズの第一作目。
感想
序盤の丁半(サイコロ博打)でしっかり座頭市のキャラクターがわかるシーンが印象に残る。ひょうひょうとしてちゃっかりしてるけど、やるときはやるって感じ。そして聖人のようなキャラでなく、金にガメついのがまた人間臭くて良い。
しかし改めて考えると、盲目の剣豪って面白い設定だなぁと思う。勝新太郎も少しぽっちゃりしてるのがキャラに合ってると感じた。出入り(任侠同士の抗争)のシーンは迫力と緊迫感があって面白い。ヤクザ同士の争いなので、侍同士の合戦とは少し違う泥臭さがあって新鮮。
最後の相手方の用心棒との真剣勝負は一番の見せ場だと思うんだけど、座頭市がちょっとつまづきかけてた(笑)まぁ目が見えないんだし、リアルと言えばリアルかな。
終わり方はかなり淡々としてたので、思ったよりは盛り上がらなかった気もする。どちらかというと、そのあとで座頭市が親分を怒鳴りつけるシーンがすごく印象的で名シーンだなぁと思った。仕込杖を預けた後のラストシーンで、ちゃっかり伏線回収してるのが良い。
本筋とは関係ないけど、女優さんがセリフ噛んでるシーンがあったのが印象的だった。現在だったら絶対カットされてるような気がするけど、50年以上も前の映画なので、そのあたりも時代かなぁと思う。あと白黒だとカツラの境目とかわかりにくいから、時代劇には結構向いてるかも、とか思った。
かなり古い映画だけど、しっかりエンターテインメントとして成立していて楽しめた。時間があったら続編も観てみたいと思う。