満足度: 4点/10点満点 ★★★★☆☆☆☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
キューバ危機やベトナム戦争が勃発して緊迫した情勢のなか、愛国心に駆られて海兵隊に入隊したロン。ロンはベトナム戦争に従軍したが、負傷により失意の帰還を果たす。地元に戻ったロンを待っていたのは、称賛ではなくベトナム帰還兵に対する冷ややかな眼差しだった。
感想
7月4日ってなんだろう、と思ったらアメリカの建国記念日か愛国心と現実の厳しさを描いたシリアスな映画だった。
序盤は高校を出て海兵隊を志願するまで、中盤は戦争のシーン、後半は下半身不随になってからが描かれる。後半が一番長く、帰還兵として帰ってきたロンの変化が主に描かれていく。
戦争のシーンはあまり長く無いので、いわゆる戦争映画をイメージして観ると肩透かしを食らうかもしれない。戦場から戻ってきたあとのロンの扱いは、悲惨すぎてみてられなかった。
でもベトナム戦争がどれだけひどかったか、帰還兵がどれだけひどい扱いを受けたかを徹底的に描写しているのでかなりリアリティがあった。この映画の役作りのためにトム・クルーズは1年間車椅子に乗って生活したらしい。最近は色々と世間を騒がせているが、こういうストイックな姿勢は素晴らしいと思う。
ただ、リハビリ中にこけて骨折して骨がはみ出すシーンあったが、あそこだけちょっとB級映画っぽかったかも。あれで骨出るってどんだけ派手にこけたんだと。
かなりメッセージ性が強く、メッセージを伝えるための描写も十分あるかなりヘビーな映画。さすがアカデミー賞取っただけはあるが、私が日本人だからか物語に深く入り込めず「ベトナム戦争悲惨だったんだなぁ」くらいの感想にとどまってしまった。
また、私は映画にある程度のエンターテインメント性を求めてしまうので、満足度はちょっと低め。