満足度: 8点/10点満点 ★★★★★★★★☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
MI6のエージェントのジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイブ)は、極秘資料を強奪した敵のアジトを特定し、トルコのイスタンブールへ潜行する。あと少しのところまで組織を追い詰めるも、同僚のロンソンの負傷により組織を取り逃す。ボンドは、後から駆け付けたアシスタントエージェントのイヴと共に、敵の追跡を開始する。
感想
私が初めて観た007のボンドがピアース・ブロスナンだったので、そのイメージが強く、実はダニエル・クレイブにはまだ少し違和感がある。昔からのファンはやはりショーン・コネリーのイメージなのかな? まぁ、どの俳優さんも渋くてかっこいいんだけどね。ピアース・ブロスナンは落ち着いたかっこよさ、ダニエル・クレイブはワイルドなかっこよさがある気がする。
今回は(今回も?)最初からアクション全開。イスタンブールは以前旅行したことがあり、モスクやバザールなど自分が知っている景色が映画に出てきて少し嬉しかった。ボンドが最初から撃たれたり、本部が爆破されるという序盤から急展開を畳み掛けてくるストーリーの構成も好き。こういう構成って、観る人がキャラや組織を知ってる映画じゃないとやりにくいと思うので、007というブランドをうまく使ってるなと思った。
ただ、ボンドの再登場が早すぎでは……。もう少し時間がたってから出てきた方が「おぉ~」と思った気がする。ただボンドがいないと成立しない映画なので、そこはしょうがないかも。
上海で3人の男と戦ったときに「なんでこんなとこにトカゲが?」と普通の映画だと思うかもしれないが、なぜか007の世界観だと「あ~、いるかも」と感じるのがすごい。Mが演説しているときにシルヴァが乗り込んでくるシーンは、内容に説得力を持たせる良い脚本だった。人によっては、ちょっとクサいというか、狙いすぎで鼻につくと思うかもしれないけど。シルヴァも冷酷で復讐心に燃えているというオーソドックスなタイプの敵だっが、Mに対する恨みと執着が絡み合った偏執的なキャラが立っていて印象的だった。
ただ、Mに恨みを持つまでの過程が言葉だけで少しあっさりしすぎかなーとも感じた。さらっと回想シーンとか入ってたらもっと感情移入できたかも。
全体的には他の007シリーズと比べて特別良いとは思わなかったけど、アクションもストーリーも期待通りで満足できた。今日から公開のスペクターも観に行くつもりなので、ますます楽しみになった。