満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
父親の帽子店で帽子を作りつづけていた18歳のソフィーだったが、ある日、荒地の魔女に呪いをかけられ90歳の老婆になってしまう。ソフィーは奇妙な動く城に住む魔法使いハウルと出会い、共同生活を始めることになるが……。
感想
秋のジブリ祭りということで、いまさらだが先週放送していてたハウルの動く城の感想を。まず最近の宮崎作品全般にいえるが、背景が徹底的に書き込まれていて絵画のように見える。個人的に、ハウルの動く城は建物の壁などの汚れがリアルというか、くすんだ色の表現がすごく繊細だと感じる。
その対比で、宮殿などの綺麗な建物が出てきたときに綺麗さが強調される。あと食べ物が美味しそうなのは毎回おなじみ(笑) 最近のジブリでよくネットで議論になるのが、声優を俳優にするのがいいかどうかだが、このハウルの動く城に関しては俳優を使って正解だと感じる。
確かにプロの声優さんより声に素人くささがあるが、それがこの牧歌的な世界観にマッチしているように感じた。ちょっとナルシストっぽいハウルのキャラに、キムタクのキャラも合っていた。もちろん「なんで俳優つかっちゃった……」というような映画もあるので、個人的には作品の世界観によってどっちがいいかは変わる気がする。
内容としては、「どういうこと?」ってなるシーンがパラパラあった気がする。途中でソフィがハウルに対して「だってあなたを愛しているの」っていうシーンがあったが、そこまで恋愛感情が高まる過程があまり描かれていなかったように感じる。
話としてのテンポは良くて疾走感があり、ラストも爽やかな終わり方なので、細かいこと抜きにしても楽しめる作品。今夜の思い出のマーニーも楽しみ。