【映画感想】羅生門 (1950)

投稿日:2015年10月7日
最終更新日:2021年3月21日

満足度: 6点/10点満点 ★★★★★★☆☆☆☆

(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)

あらすじ

羅生門にいた男の話によると、ある侍が殺されたという。事件の当事者である3人が事件について証言を行うが、すべて内容が異なっている。しかし、実は事件の全貌を見ていた者がいた。その者が語った事件の真相とは……。

 

感想

タイトルは羅生門だが、内容は芥川龍之介の「藪の中」のもの。藪の中は昔読んだ気がするが、正直あまり覚えてない。というか少年時代に読んだので、あまり理解できなかった。今回は話を理解できたので一安心。

いまさらだが、三船敏郎はやはりかっこいいというか、ひたすら彫が深い。縄文人ってこんな感じだったんだろうなと思う(馬鹿にしているわけではない。念のため)。ちなみに三船敏郎が演じていた盗賊が、七人の侍の菊千代とかなりキャラ被ってた。粗野で乱暴なところとか、ちょっと挙動がヘンなところとか。

日本の古い映画はあまり観てないので、クールで知的な役を演じている三船敏郎も観てみたい。白黒映画だが、色の濃淡がしっかり表現されていて、白黒なのに鮮やかな映像だという印象を受けた。特に、盗賊が検非違使に証言する前に、空を見上げたときの群青雲の映像が非常に印象的で頭に残る。また、死人の証言をする巫女の演技が迫真で見入ってしまった。

ただ、最近のCGバリバリのエンタメ映画に慣れていると、少し物足りない感じはあった。これは完全に個人の好みの問題だが。

映画の人間の汚い部分や利己的な部分を生々しく描いているが、それでも人を信じて生きていかないといけないというメッセージが込められてるのかなぁと勝手に解釈した。


投稿者: wakky

映画と旅行が大好きなエンジニア。お酒、ゲーム、読書も好き。

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