満足度: 7点/10点満点 ★★★★★★★☆☆☆
(※結末についてネタバレはありませんが、映画内のいくつかのシーンについて触れてます)
あらすじ
ベトナム戦争帰りの若者がタクシー会社に就職するが、日常の虚無感、失恋、社会への怒りを募らせていた。そして彼は、ある少女との出会いをきっかけについに爆発する。
感想
映像的には一番最初の、タクシーの一部を複数の視点から写すシーンが印象的だった。タクシーを強調すると同時に、どこなとなく無機質な印象を与える演出。これから始まる映画内の乾いた空気を感じさせる、クールな映像だと思った。
さすがにロバートデニーロが若かったが、私は彼をホクロの位置で認識しているのであまり気にならなかった(笑)基本的には最初から最後までシリアスだが、選挙事務所で口でマッチをすったりするのんきなシーンでメリハリをつけてる。
シリアスなシーンにこういうシーンをはさむのは常套手段だが、1970年代はどうだったんだろうか。気になる。
しかし終盤デニーロの髪型がアレになったところで笑ってしまった。自己顕示欲やヒロイズムを象徴しているのかなと思うけど……どう考えても目立ちすぎ!
あらすじだけ読むと最後まで救いがなさそうな話なのかなと思ってたが、意外に最後はまるく収まってた。ただ、いくら少女を助けるためとは言ってもあれだけ派手にやったらただじゃすまない気がするので、ちょっとラストは引っかかるが……。
正直、私にはいまいちどういうメッセージかつかめなかったが、メッセージを伝えるための映画ではないのかなと思った。戦争帰りの若者の不満や葛藤が繰り返されて狂気が生まれ、それが爆発する様子を丁寧に描いているところが
名作と呼ばれる所以なのかも?